たじま乳腺外科
担当医師
田島 厳吾
乳房は、出産時に乳汁を分泌する大切な役割をもつ皮膚の付属器官です。
その中には「乳腺」と呼ばれる腺組織と脂肪組織、血管、神経などが存在しています。
乳腺組織は、15~20の「腺葉」に分かれ、さらに各腺葉は多数の「小葉」に枝分かれしています。
小葉は乳汁を分泌する小さな「腺房」が集まってできています。
各腺葉からは乳管が出ていて、小葉や腺房と連絡し合いながら、最終的に主乳管となって乳頭(乳首)に達します。
乳がんはこの乳腺を構成している乳管や小葉の内腔(内がわ)を裏打ちしている上皮細胞から発生します。
がん細胞が乳管や小葉の中にとどまっているものを「非浸潤がん」あるいは「乳管内がん」、乳管や小葉を包む基底膜を破って外に出ているものを 「浸潤がん」といいます。
浸潤がんでは、周囲の組織に染み込むように広がり破壊する性質があります。
一方、「非浸潤がん」は乳管外に浸潤せず、乳管の中に留まっています。
そのため、遠隔転移を起こさない、おとなしいがんと考えられます。
当院では、視触診と入念な超音波検査を中心に、きめ細かい診察を行い、精密検査の必要性を的確に診断いたします。
必要と判断した場合には、超音波ガイド下の細胞診・組織診を行います。
マンモグラフィーの検査は、近隣の連携医療機関である東京共済病院にて、すぐに撮影をして診断を致します。
マンモグラフィーの読影は精度管理委員会認定の力量です。
これまで、しこりになる前の超早期乳がんを診断してきた実績を多数持っております。
また、田島知郎教授(第8回日本乳癌学会総会会長、第3回世界乳房健康協会会長、アジア乳癌学会会長)を顧問に迎え、国内はもとより世界各国の乳がん専門医と連携しています。